有村美香アナウンサー

皆様本日はお忙しいところを『水戸黄門第35部』の試写会と製作発表をご取材頂きまして誠にありがとうございます。特に試写会からご取材の皆様には2時間のプレビューにお付き合い頂きまして本当にありがとうございました。引き続き製作発表によるご取材をお願い致します。私、本日の司会進行役を務めますTBSアナウンサーの有村美香と申します。どうぞ宜しくお願いします。
 さて、10月10日から放送が始まります『水戸黄門第35部』。今年、芸能生活50周年を迎えられました里見浩太朗さん演ずるところの黄門様5回目の世直し旅となります。今回、黄門様一行は遠く四国・九州を目指して江戸を出立します。試写をご覧になった方々はお分かりかと思いますが、今シリーズは水戸老公一行を狙う敵役の軍団が登場し、手に汗握るストーリーが展開します。番組のトレードマークでもあります印籠が新調されたことも話題になりそうです。
それではお待たせ致しました。ご出演の皆様にご入場頂きたいと思います。

♪あゝ人生に涙あり   〜出演者入場

番組のテーマソング「あゝ、人生に涙あり」にて出演者の皆様がご登場されました。どうぞ皆様拍手でお迎え下さい。それでは皆さんどうぞお席にお座り下さい。
では改めまして皆様をご紹介させて頂きます。
 水戸光圀役は、今年芸能生活50年を迎えられた里見浩太朗さん。そしてご老公をお守りする助さん・格さんはこのお二人です。佐々木助三郎役は原田龍二さん、渥美格之進役は合田雅吏さんです。そして今回は敵役の忍び軍団との戦いも楽しみな疾風のお娟役、いつも美しい由美かおるさんです。こちらの微笑ましいコンビの活躍にも期待が膨らみます。風の鬼若役は照英さん、そしてアキ役は斉藤晶さんです。続いて第33部から登場し、すっかり一行に溶け込んできました。いつも明るく撮影現場のムードメーカーでもいらっしゃる、よろず屋の千太役・三波豊和さんです。さて、今シリーズはこのお二人からも目を離せません。徳川幕府に恨みを抱く100歳を超えるという謎の人物。闇の布袋役・遠藤太津朗さんです。そしてこの闇の布袋の配下の美人くの一。北斗の桔梗役・原史奈さんです。
それではご出演の皆様にご挨拶頂く前に、第35部の企画のご説明と今回注目が集まる新しい印籠を制作された輪島塗の名工・若島宗斉先生のご紹介を交え、中尾幸男チーフプロデューサーよりご挨拶をさせて頂きます。では、中尾チーフプロデューサーお願い致します。


中尾幸男チーフプロデューサー

中尾でございます。長時間の試写お付き合い頂きましてありがとうございます。それから、衆議院選の翌日ということでですね、取材の皆様お疲れかと思いますけれども、今日は『水戸黄門第35部』の製作発表にたくさんお越し頂きましてありがとうございます。
平素大変ご支援賜りまして・・・何か代議士の挨拶みたいになってきちゃいましたが・・・大変感謝をしております。第35部ということでございますけれども10月10日スタートでございます。今日はその第1話を2時間スペシャルでご覧頂きました。

 出演者のレギュラー陣からのご挨拶は後ほどゆっくりさせて頂くとしましてですね、私の方から今回の一つの目玉でございます印籠のことについてちょっとお話をさせて頂きます。前に飾ってございますけれども、皆さんご存知の葵の御紋の印籠でございますが、水戸黄門というのは昔からですね、映画にもたくさんなっております。100本近くの映画が作られたと聞いておりますけれども、またテレビでもですね、我々のこの『水戸黄門』が始まる以前にも何回か放送されている。そういう意味では皆さんよくご存知のお話でございますけれども、この印籠を使うということはですね、この『水戸黄門』が初めて考え出したといいますか創り出した一つの発明品でございまして、当初はあまり使われていなかったように聞いております。もう1000回以上放送されておりますが、最初の10部くらいまで時々出して使われたように聞いております。それがもう今やですね、まったく定着いたしまして、もう一人の主役というような存在にもなってまいりました。今回は、新しい思いで、1000回を越えたということも含めまして、後ほどご紹介させて頂きますが、輪島塗の若島宗斉先生に改めて作って頂くということをお願い致しましたところ完成致しまして、先程ご覧頂いた格さんがかざします印籠。最初は黄門様も新しい印籠ができてきてさぞご満悦というシーンから始まりました。これは後ほど先生の方から苦労話、制作のお話をですね、頂こうと思いますけれども、そういう意味で『水戸黄門』にとっては、もうかけがえのない存在。もちろんここに並んでおります里見さん水戸御老公をはじめ、全員が主役という気持ちでやらせて頂いておりますけれども、ここにまた新たな印籠が誕生したということをですね、御注目頂ければというふうに思っております。三ツ葉葵の紋はある意味では権威の象徴とも取られるかも知れませんけれども、私共の思いとしましてはですね、日本人の良心の証であると、かねがね思って作って参りました。そういう意味でもこれから、このシンボルと共に新しいお話を作り続けて頂きたいというふうに思っている次第にございます。
 出演者のそれぞれのご挨拶・抱負は、ご本人の方からさせて頂きますが、その前に若島宗斉先生の制作にあたっての思い出話等をご紹介頂いて、お話して頂ければと思います。若島宗斉先生をご紹介させて頂きます。


若島宗斉先生

既存の印籠を損なうことなく精神誠意真心を持って作らせて頂きました。このような機会を与えて下さりましたことを大変感謝し喜びとさせて頂いております。


中尾幸男チーフプロデューサー

「先生どうもありがとうございました。それでは印籠の他に今回の見所をひとつ、ふたつご紹介させて頂きます。高松の話から始まりますけれども、今回は四国・九州が一行の目的地でございまして、5月の末から6月の頭にかけまして徳島の美馬市脇町という所で阿波踊り、現地の皆さんがエキストラで180名程ご参加頂きまして収録を終えてございます。今日は残念ながらご覧頂けませんでしたけれども・・・。今回もうひとつの目玉として、久し振りに地方ロケをしたということ、それから先程ご紹介ありましたけれども、里見浩太朗さんが今年芸能生活50周年というそういう大きな年を迎えられております。それから黄門様になられて、この18話で100回目というご出演になられます。それから由美さんですが第16部のかげろうお銀役以降レギュラー出演者としてですね、今シリーズで600回目を迎えられます。気の遠くなるようなと言うか、後ほど本人からご挨拶頂きますけれども、そんな記念すべき節目のシリーズでもございます。それではレギュラーの皆様からのご挨拶をさせて頂きます。宜しくお願いします。ありがとうございました。
 

有村美香アナウンサー

中尾さん、そして若島宗斉先生ありがとうございました。若島先生は、いつもは輪島の方にいらっしゃるんですが、今日はお仕事の関係で北海道にいらっしゃったところをわざわざこの製作発表の為にこちらに来て頂きました。どうもありがとうございました。
それではご出演の皆様にもご挨拶を頂きます。先程もお話がありましたが、、第31部から始まって今シリーズの第18話が黄門様役100回目になられます水戸光圀役・里見浩太朗さんお願いします。


里見浩太朗さん

おはようございます。昨日選挙で、今日いろいろなことで皆様方大変お忙しいところを大勢の皆様に試写を見て頂きまして、お集まり頂きましてありがとうございます。本当にふっと思うんですけども第5代目の黄門を仰せつかわりまして5年目を迎えるなんて、とても自分自身では感じられないでいますけれども。本当に月日が経つのが早いということは、それほど黄門の撮影期間が楽しいのかななんて、5年目を迎えるとはちっとも感じられないんですけれども、たまたま今年は私、皆様方の本当に暖かいご声援を頂きまして芸能生活50周年を迎えました。その時にまた5年目を迎える。そしてまた私が黄門をやらせていただきまして100回。100本目を迎える。何かとても嬉しいことづくめのような年のような気が致します。今はやっと5年経ちまして頭の中でいろいろ試行錯誤、多少はしていますけれども、あまりしないで水戸の御老公というんでしょうか越後の縮緬問屋の隠居をスムーズに、やっと何となくスムーズに角が取れて芝居が出来るような気になってきたような気が致します。今回、初端が2時間スペシャルで高松の話から始まりますけれども、この間徳島にロケーションに行きまして、来て下さったプレスの皆様方もいらっしゃるかと思いますけれども、町が総出で歓迎をして下さりまして、一番驚いたのはそれを世話して下さったむこうのある蘭の会社の社長さんがいるんですけれども、200人ぐらいのですね、スタッフも町の人たちも全部集めてですね、庭で200人の焼き肉パーティーをやってくれたんですよね。これには驚きまして、その社長さんがそのパーティーの時に挨拶をなさったんです。で、自分が水戸黄門のようなつもりになって「ここにおわすは……」と言い出したんですけれども、僕はフィリピンの大統領がよく座るような花に囲まれた台の上に座らされましてね、なんかいつ挨拶が来るかなって思ったら、僕には全然挨拶の機会を与えてくれませんでしたけれども・・・。とても面白かったんですけれどもなんか気が抜けたような、でもとても素晴らしい町中の人たちが歓迎をしてくれまして、あそこにあんな古い町並みが残っているということ痛感致しました。あぁいいところだなと思いました。とてもいい旅、水戸黄門の旅ができました。今、撮影たけなわ。7話8話に入っておりますけれども来年の2月までこのシリーズが続きます。私たちレギュラー一同、本当に親子兄弟のようなそんな雰囲気がますますこの頃出て来ました。撮影の状態というんでしょうかセットで和やかに楽しみながらこの第35部作って参ります。どうぞ10月10日、選挙運動ではございませんけれども皆様方の熱いご声援を宜しくお願い致します。
今日は本当にありがとうございました。


有村美香アナウンサー

里見さん、ありがとうございました。続いては黄門様のお供のお2人、佐々木助三郎役の原田龍二さんと渥美格之進役の合田雅吏さん。まずは原田さんお願いします。


原田龍二さん

皆さんお忙しい中、お越し頂きましてありがとうございます。ちょっと余談になるんですけれども、先月ウルルン滞在記でモンゴルに行きまして、その際にモンゴルもそうなんですけれども、日本も相撲だけじゃなくチャンバラというものがあるんだぞ!ということでチンギスハンの末裔である子供たちに棒を持たせて草原でチャンバラごっこをやって参りました。その自分の行為に恥じないように、芝居もそうなんですけれども立ち回りもより一層気を引き締めて精進して行きたいと思います。ので、今後とも宜しくお願い致します。


有村美香アナウンサー

原田さんどうもありがとうございました。続いて、合田さんお願いします。


合田雅吏さん

合田です。宜しくお願い致します。今回、印籠が新しくなりまして、新しいんですけれども何百年もの歴史あるもの、素晴しいものになりました。自分もその印籠に恥じないように水戸黄門の歴史を守りつつも新鮮な格さんをやっていきたいと思います。
全然別の話になっちゃうんですけれども、毎年水戸黄門祭というので水戸の方に参加させて頂いているんですけれども、今年は地元の僕は神奈川県秦野市なんですけれども、秦野市の方にも盛り上げてくれという形でお誘いを頂いてこの間行って来ました。本当に皆さん特に市長さんが御老公の扮装をされてですね、またちょっと涙ぐんでおりました。それを見て本当にスゴイ番組だなと改めて思いました。
またこれからも頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します。


有村美香アナウンサー

合田さんありがとうございました。続きましては、この方も今シリーズの第15話で記念すべき数字が訪れます。先程もお話がありましたが、第16部のかげろうお銀の初登場から数えまして水戸黄門のレギュラー出演600回目を迎えることになります。疾風のお娟役、由美かおるさん、ご挨拶お願い致します。


由美かおるさん

里見さんが50周年ということで本当におめでとうございます。素晴らしいですね。私も及ばずながら来年は40周年を迎える訳ですけれども、今お話があったように、気がついてみたらこのシリーズの15話目でレギュラー出演してからなんと600回を迎えることに。本当にもうこれは大勢のスタッフの皆様そしてファンの皆様のお陰だと本当に感謝しております。そんな訳でこれからもキリッと頑張っていきたいと思いますが、つい最近、ある漫画本の中に川柳のコーナーがあって、私のことが載っていたんです。それでとても面白いな、ありがたいなと思ったのは“4代目らしいと聞いた由美かおる”というのが出ていまして、「あっ、私4代目!」そんなふうに皆さん何か思って下さっているのかと本当に嬉しくなって、これからもますますフレッシュな感じを出していくように一生懸命頑張ります。どうぞ宜しくお願い致します。


有村美香アナウンサー

由美さんありがとうございました。そして微笑ましいこのお2人です。風の鬼若役の照英さんとアキ役の斉藤晶さんです。まずは照英さんお願いします。


照英さん

皆様こんにちは。照英です。今回、今ここに自分がまた立たせてもらえていることを本当に幸せに思います。皆さん見て貰ってわかると思うんですが、今回ポスターでもここにちょっと丁髷が付きました。今回ですね、この爽やかなメンバーがいる中で、もっとワイルドにそしてもっと濃い男としてインパクトを与えていきたい。そういう鬼若を印象付けていけるシリーズになればいいなと思っています。もっともっと身体を鍛え続けて、脱ぎ続けます。これからも暖かく見守って下さい。宜しくお願いします。


有村美香アナウンサー

力強いですね。照英さんありがとうございました。では晶ちゃんお願いします。


斉藤晶さん

皆さんおはようございます。アキ役を演らせて頂く斉藤晶です。今回35部ではチョッピリ大人になって成長していくアキが見られると思うので、今回も皆さんに勇気とパワーを与えて頑張りたいと思うので、宜しくお願いします。


有村美香アナウンサー

晶ちゃん、ありがとうございました。そしてレギュラーの最後はこの方、よろず屋の千太役の三波豊和さん。ご挨拶をお願いします。


三波豊和さん

皆さんこんにちは。合点承知助!よろず屋の千太でございます。このシリーズに参加させて頂きまして早3シリーズ目ということでございまして、入った早々は「あっ、水戸黄門に入ったのね」というふうに言って頂いたのが、最近は「もう随分黄門様とあちこち旅してるのね」というふうに言って頂けるようになりました。この間、9月からまた撮影が再開したんですけれども、なんかあの夏休み終わったあと絵日記を描いて、そのあと夏休みの宿題も終えて、自分の楽しいクラスメイトとまた会うような、そんな心境の皆さんでございます。余談ではございますが、『水戸黄門』をやるようになってから、とってもゴルフが楽しくなりました。これはひとつは、里見さんをはじめ皆さんととってもゴルフ談義が盛んで、そしてゴルフ熱がアップしてゴルフの“水戸黄門コンペ”なんかとっても楽しい。それがひとつなんですけれども、実はゴルフをする上で大事な方は、キャディーさんでございます。で、キャディーさんはとにかく、キャディーさんというお姉様方は皆さん、『水戸黄門』の大ファンで、私はレギュラーになってからとってもゴルフ場で優しくして頂いております。今まで同じ所から「キャディーさんここから何ヤード?」と聞いたら「150〜60ヤードじゃないですか」と言っていたのがですね、『水戸黄門』に入ってからは「148ヤードです」とちゃんと言って頂いて、「実はここは妙にこんな風が吹くんですよ」とかね、実にキャディーさんが親切に親切に。あとの3人の人が本当に嫉妬心を覚えるほどに、だからあとの3人にキャディーさんに仲良くしたかったら、『水戸黄門』のレギュラーになったらどうですかと話したくらいでございますけど。こんな感じで楽しく楽しくやらせて頂いております。よろず屋千太を宜しくお願いします。ありがとうございました。


有村美香アナウンサー

三波さんありがとうございました。レギュラー陣のご挨拶を頂戴したところで、今回大変注目されますこちらのお二方からもご挨拶を頂きます。まずは、『水戸黄門』では歴代の御老公に悪事を暴かれ懲らしめられてきたはずなのですが、今回敵役の集大成ともいうべき最強の敵役となって登場します。闇の布袋役・遠藤多津朗さん、ご挨拶お願い致します。


遠藤多津朗さん

遠藤でございます。宜しくどうぞお願い致します。確かに『水戸黄門』は東野先生の初期から出して頂いておりますが、その頃は「この紋所が目に入らぬか!」ではなくて、土地の悪代官がご滞在の旅籠に呼び出されまして、「どけ!どけ!どけ!」と飛び出して町の中を駆け抜けて旅館に着きまして、「仰せによりまかり出ました」「さあさあ、これへ」ですぐに助さん格さんに裸にされてしまいまして、大抵お風呂場へ案内されまして、お風呂の中に入っておりますと、御老公のお出ましでございますね。ま、そこでいろいろと諭されたり叱られたりして「申し訳ございませんでした」とお風呂の中で平伏して終わりというのばっかりでございました。そんな私が今回レギュラーにお呼び頂いて本当に喜んでおります。頑張りますのでどうぞ宜しくお願い致します。


有村美香アナウンサー

そして、闇の布袋配下の美人くの一、北斗の桔梗を演じます。原史奈さん、ご挨拶お願いします。


原史奈さん

北斗の桔梗を演じさせて頂きます原史奈です。今回、時代劇が初めてということで本当に右も左もわからず入ってしまったんですけれども、皆さんにすごく良くして頂きましていろいろと教わりながら今、勉強中でございます。くの一ということで、くの一と言ったら大先輩の素敵な由美さんがいらっしゃいますので、いろいろと教わりながら頑張っていきたいと思います。宜しくお願いします。

 
有村美香アナウンサー

今回の敵役、遠藤多津朗さん、そして原史奈さんでした。ありがとうございました。それではここからは、ご取材の皆様からのご質問をお受けしたいと思います。ご質問のある方、どうぞ挙手をお願い致します。


記者さん(1)

里見さんに伺います。50周年、5シリーズ目、100回ということなんですけれども、この黄門を始める以前のお気持ちをちょっと考えて欲しいんですが、自分の50周年というのはどういうイメージでいらしたのか。それと今現在『水戸黄門』をやっていることについて、50周年の節目にやっておられるということについて、どう思われるかというあたりをちょっとお話して頂きたいと思います。


里見浩太朗さん

はい。時代劇が好きで東映のニューフェイスから京都の太秦に入りまして、いろいろと大先輩の方々にいろいろなことを教わり、あるいは盗んで映画の時代を過ごしてきました。映画の時代がなくなってテレビの時代あるいは舞台の時代に入って来るんですけれども、映画の時代の10年間、30年代〜40年代前半までのいろいろな先輩たちに手取り足取り教えて貰い、あるいは盗みしたことが今、東映太秦で育ったということが今の自分を支えて、精神的に支えていてくれているのかなぁという思いが致します。確かに時代劇がなくなったり、映画がなくなったりということでせっかく勉強してきたことがどっかに消えていってしまうのかなぁなんて思ったことも何回かございます。本当にこの世から時代劇がなくなってしまうのかなっていうように思ったこともありますし、またテレビ時代劇も各局が何本もやっていた時代がありましたし、それがまた消えていった訳でもあります。何といっても子供の時から憧れていた時代劇をやってきた自分にとっては、時代劇を消さないでいたいという思いが今でももちろん持っていますし、ずっと思い続けてきました。そしてそんな気持ちが50年間という長い間、自分を自分自身で支えてきたのかな、そして映画時代にテレビ時代に入って応援してくれたファンの皆様方がいてくれた、何か自分の時代劇の想いをファンの皆様方が汲み取ってくれたんじゃないかなっていうそんな思いが致します。その50年間の中で助さんをやらせて頂き、長七郎をさせて頂き、年末時代劇スペシャルをやらせて頂き、そして今、水戸黄門という大きな時代劇のヒーローをやらせて頂いていること、何とも言えない嬉しい快感といいますか、非常に贅沢な快感を味わっています。本当に皆様方のお陰だと感謝しております。ありがとうございます。


有村美香アナウンサー

ありがとうございました。それでは他にご質問はありませんでしょうか?


記者さん(2)

『水戸黄門』はもう国民の誰もが知っているような定番的なドラマですけれども、それでも毎回毎回やはり新鮮味を出さなければいけないし、それによって面白さが新しく生まれてくるものだと思いますので、今回の場合はどういったところを特に心掛けた見所かというのをおひとりおひとりどのように思われているかをお聞かせ願えればと思っております。どのように工夫されているかとか、どこに心を砕かれているかとか、そういったところでご解説頂ければと思います。


有村美香アナウンサー

それでは皆さんに伺いたいということですので、先程のご挨拶の順番にまずは里見さんから宜しいでしょうか。


里見浩太朗さん

そうですね。『水戸黄門』というのは大いなるマンネリとも言われます。でもそのマンネリというのは何がマンネリかというと、やはり人情、人の愛。この世界には絶対に欠かしてはならない番組だと思いますけれども、その情の世界の親子の愛・夫婦の愛・兄弟の愛・師弟の愛というのがございますけれども、それを取り除くことは絶対にできないと思います。それが『水戸黄門』のテーマだと思いますし、ただそこに持って行くひとつの形を少しずつアレンジしていくことも必要じゃないかなと思います。それは今回、遠藤さんと原さんの敵役のバックにいるということ。それは水戸黄門一行にとってはひとつの恐怖。水戸黄門一行にとっての恐怖という形で、流れの中で緊迫感を出すという、そういうのがひとつの新しい試みかなぁなんて思っております。だんだんレギュラー同士が、いろいろな形でまた新しく変わっていくことも自然に生まれてくる。ひとつの変化かなと思っております。


有村美香アナウンサー

最強の敵にどんなふうに黄門様が立ち向かっていくのかというのが今回の見所のひとつでもあるわけですね。それでは原田さんお願いします。


原田龍二さん

自分が演じる佐々木助三郎に関しては、やはり旅の、道中で会う娘さんですとか、そういう方に自分から積極的に接近して自分を売り込むという芝居が随所に設けられているんですけれども、そういう時になるべく自分の中では下品にならないように、見ている人に不快感を与えないようにというのを心がけて、僕はやるようにはしています。


有村美香アナウンサー

ありがとうございます。では合田さんお願いします。


合田雅吏さん

毎回こうやって新しく始まる時、それから毎日のことなんですけれども新鮮な気持ちでいこうというのは、いつも心掛けています。ただ今回は、特に印籠が変わりまして、まずその現場に来る前に金庫から出てくるようになりましてですね、現場でもジェラルミンのケースから出て、小道具さんは手袋をしてあそこにある布に巻いて渡されるんですね。この緊張感がちょっと怖いものがありまして……



里見浩太朗さん

何か印籠が一番大事に扱われてるんじゃないかという気が・・・。
※一同大笑い


合田雅吏さん

それで本当にチョットなんですけど、持ち方を変えてみました。そこが見所なんじゃないかなと思います。もしよかったら見てみて下さい。宜しくお願いします。


有村美香アナウンサー

何でもこの印籠、博物館に入れてもおかしくないほどの出来映えなんだそうです。合田さんが緊張されるのも、もっともですね。では続きまして、由美かおるさんお願いします。


由美かおるさん

やはりいつも初心の気持ちを忘れないでフレッシュな感覚を出していきたいと思っています。それで、黄門様を守りながらこのお娟という役柄は皆さんが仕事から帰って見て下さる時にホッと一息吐けるようなそういう感じを出せたらいいなぁと思っています。その中でお風呂のシーンがあったり、これはあの、よくおハガキを頂いて最近お風呂のシーンが少ないねとかそういうものがありまして、そうするとプロデューサーの方がまたお風呂のシーンを増やして下さるとかそういうふうになっておりまして・・・とにかく皆様に本当に楽しんで頂けることを心掛けてやっております。


有村美香アナウンサー

ありがとうございました。では、照英さんお願いします


照英さん

私はですね、新たな印籠を触ってみたいですね。なかなか役柄的に触ることができない役なので・・・。一番アピールしたいのは忍びとして立ち回りをもっともっと、31歳になりまして只今息切れ中でございますけれども、これからもさらに磨きを掛けて邁進していかなければいけないと、このシリーズでさらに身を引き締めて思っております。肉体は衰えないんだ!というところを、見て頂ければありがたいです。宜しくお願いします。


有村美香アナウンサー

どうもありがとうございました。では、斉藤晶ちゃんお願いします。


斉藤晶さん

私は闘うところはないんですけど、木の上に登ったり屋根の上に上ったりするところで、いろいろ頑張っているんですけど……


里見浩太朗さん

晶!晶!今度カツラも変わったよね? 頭もね。


斉藤晶さん

頭も変わりました!


里見浩太朗さん

ちょっとね。


斉藤晶さん

ちょっと変わりました。あと今回、最初の1話で鬼若の肩から降りたところが、ちゃんと見てくれたらいいなと思っています。


照英さん

寂しいです。


斉藤晶さん

ありがとうございました。


有村美香アナウンサー

どうもありがとうございました。そして、三波さんお願い致します。


三波豊和さん

僕もいろいろ時代劇、現代劇やらせて頂いて、でも思い起こす第33部。初めてこの千太の役を仰せつかりまして、通い慣れた京都の太秦の撮影所もやっぱり緊張感でまるで別の所に見えたようなことがございました。恥ずかしながら・・・。でも、35部になると三波の千太か千太の三波か、本当に例えば監督さんなんかとも何とか何とかとシーンの最後のところであった。「あ、千太さんそれAタイプ。Bタイプ何かある?」とか、また脚本にもないようなところをディスカッションしながら楽しく一緒に作っていくということにもなっております。できればレギュラーの皆さんの間を泳ぐような立場で千太が演じられればいいなと思っております。そんなところを見て頂ければと思っております。


有村美香アナウンサー

ありがとうございました。他にどなたかご質問おありの方いらっしゃいますでしょうか? もしないようでしたら、質疑応答はこれまでとさせて頂きます。さらにご質問のある方は、この後の懇談会でご質問頂きたいと思います。それでは、写真撮影に移らせて頂きます。合田さんにはこちらの印籠をお持ち頂きます。出演者の皆さんはご用意をお願いします。


ということで、この後、写真撮影になりました。



その後懇談会。皆さん記者さんにかこまれていろいろ質問されていましたよ!