タイトル
水戸老公(里見浩太朗)一行は日光へ。一行は、行方不明の兄を探している旅の娘・お紋(安達祐実)と知り合った。宮大工だったお紋の兄・佐吉(本宮泰風)は、助三郎(原田龍二)によく似ているという。三年前、日光東照宮の修繕のために故郷を出た佐吉は、それ以来帰ってこない。その後母親が死んだことも兄は知らないとお紋は悲しそうな表情を見せる。お娟(由美かおる)はお紋と一緒に湯につかって旅の疲れを癒しながら、老公がきっと佐吉を探してくれるとお紋を励ましたのだった。
東照宮へは毎年、朝廷からの使いである例弊使(れいへいし)が訪れることになっていた。例弊使役の公家・東十条宗房(村野武範)は強欲で、立ち寄る町の人々を泣かせていた。日光奉行の矢部久蔵(大門正明)は、東十条に頭が上がらず、物産問屋・山崎屋(津村鷹志)を使って人々から金を搾り取っていた。
弥七(内藤剛志)とお娟の調べで、山崎屋に出入りしている彫物師の佐吉がお紋の兄であることがわかった。佐吉は病の女房・加世(渋谷琴乃)とともに暮らしており、東十条が山崎屋に依頼した彫り物の修復を命じられていたのだった。佐吉の居所を知り、お紋はすぐさま佐吉に会いに行ったが、黙って出て行った上に便りのひとつもなしに所帯を持っていた佐吉を許すことができない。
ある日、お紋は老公に説得されて佐吉の話を聞きにいく。そこで、佐吉と加世のいきさつを知り、二人を温かく受け入れた。さらにお紋の彫刻の腕を知る老公は、古傷が痛んで進んでいない佐吉の彫り物の修復をお紋に手伝うよう薦めた。彫り物は見事に完成し、お紋、佐吉、加世の絆はしっかりと結ばれたのだった。
完成の喜びも束の間、山崎屋の手下がやってきて佐吉とお紋を連れていってしまう。佐吉は蔵へ閉じ込められ、お紋は東十条の元へと連れて行かれる。お紋は、兄を救うために決死の覚悟で抵抗するが、あっけなく捕えられてしまった。そこへ、老公一行が現れ、矢部と山崎屋の悪事を暴いた。そして、朝廷より中納言の位を与えられている老公は、東十条の悪事についても許さなかったのだった。
ストーリー
ゲスト
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