このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得

第1話
暴かれたヒスイの謎(糸魚川)11月8日(月)放送
水戸老公(里見浩太朗)一行は糸魚川に着いた。老公は江戸を発つ前に老中の土屋相模守(小野寺昭)に糸魚川藩の様子を調べてほしいと頼まれており、一行は警戒を強くする。江戸では、もう一人の老中・大久保加賀守(近藤正臣)が配下の菱川権六(須藤雅宏)を使って、老公の動きを見張らせていた。
一行が宿でくつろいでいるところへ、突然役人が宿改めとして土足で部屋に入って来た。無礼な態度に逆上した格之進(的場浩司)は、役人を投げ飛ばしてしまい、一行は捕らえられ代官所へ連れていかれてしまう。その様子を陰から見ていた弥七(内藤剛志)は、楓(雛形あきこ)に別の物陰から老公たちの様子をうかがっていた者たちを探るよう指示した。
代官所では事なきを得たが、騒ぎを起こしたとのことで一行は旅籠を追い出されてしまう。他の宿でも同様な理由で断られてしまい、一行は行き場をなくしていた。そこへ、御家騒動で浪人となった元高田藩士たちが金をせびりに現れる。乱闘となり、その場に偶然居合わせた樵の男も足を斬られて負傷してしまうのだった。責任を感じた一行は、樵を山の上の家まで送り届けた。樵の名は熊五郎(谷村好一)と言い、山仕事での事故で喉を痛め、声が出なくなっていた。その熊五郎をかいがいしく世話しているのが近所に住む美野(内田もも香)であった。美野によると、熊五郎には庄太という息子(土屋裕一)がいるが、危ない仕事は嫌だと山を下り、今は廻船問屋の蔵番をしているという。
熊五郎は冬場や樵の仕事が無いときには石の細工をつくって生計を立てていた。老公はその工房を見学させてもらい、素材として使っている石が翡翠であることを知って驚く。翡翠はこの辺りの村ではよく採れ、青石と呼ばれて漬物石などに使われているという。山に詳しい熊五郎は、翡翠が多く採れる秘密の場所を知っていた。
山を下りた一行は海岸で、内側がくりぬかれた奇妙な流木を見つける。それを見た老公は、奇妙な流木は翡翠を隠して運ぶための仕掛けであり、抜け荷に廻船問屋が関わっていると察した。また、楓の調べで老公たちを宿に泊まらせないよう指示していたのは、廻船問屋・鳴海屋であるということがわかった。老公は、江戸の翡翠騒ぎと糸魚川に何らかのつながりがあることを確信したのだった。
その頃、蔵番をしていた庄太は見回りの際に、好奇心で開けた箱の中に青石がたくさん入っているのを見つける。秘密を見られたと鳴海屋仁蔵(深水三章)が庄太を問い糺すと、青石なんて珍しいものではなく父親ならその在処をよく知っていると、思わず話してしまう。鳴海屋は庄太を人質に捕って熊五郎を連れ出し、翡翠が採れる場所を聞き出す。捕らえられていた庄太は自力で縄を解き逃げ出そうとするが、見つかり斬りつけられてしまう。そこへ弥七と助三郎が現れ、庄太は深手を負いながらもなんとか逃げることができたのだった。一方、連れ去られた熊五郎は、用済みとして亡き者にされそうになっていたところを、格之進と楓が間一髪で助ける。熊五郎と庄太は山小屋で再会し、互いの思いを知って和解したのだった。
弥七の調べで、鳴海屋が抜け荷をしていたことが明らかになった。そこで老公は、鳴海屋の後ろで糸を引く黒幕の正体を暴くために、糸魚川藩に鳴海屋の悪事を密告する。しかし、藩の役人が駆け付けた時には、口封じのために既に鳴海屋は殺されていた─。老公はこの事件を通じて、美しい翡翠が欲に目の眩んだ者たちに悪用され、諍いの種となってしまうことを憂い、翡翠峡の在処は熊五郎一人の胸にしまっていて欲しいと頼む。糸魚川の翡翠が歴史に甦るのは、これから二百年の後のことである。