ストーリー

水戸老公(里見浩太朗)一行は湯治場として有名な箱根に着いた。そこでは湯宿「福の湯」の若女将が、御汲湯と呼ばれる将軍様が入るための温泉の湯を入れた大樽を江戸城へ運ぶ準備を進めていた。その時、荒くれ者たちが樽を汚そうと嫌がらせをしてきた。助三郎(原田龍二)と格之進(合田雅吏)の助けで荒くれ者たちを追い払ったが、気になった老公は「福の湯」に泊まることにするのだった。そこで、若女将のおりえ(大村彩子)から御汲湯にまつわる厳しい定めの話を聞き、老公は若い女将が御汲湯を守ろうと一生懸命に頑張る姿に好感を持つのだった。

そんなおりえの元に、御汲湯の担ぎ手であった人足が、役目を降りたいと申し出た。困惑したおりえが人足たちを問い詰めると、おりえの幼なじみ・辰次(高橋光臣)に頼まれたという。辰次は、2年も姿をくらましていたおりえの幼なじみであった。辰次は、御汲湯を運ぶ途中でしくじり首をつった父親の一件以来、御汲湯に深い恨みを抱いていたのだった。

 一方、御汲湯の許しを我がものにしようと企む湯宿の主人・荒斗屋嘉兵衛(伊藤高)は、家老の庄野但馬(春田純一)と手を組んでいた。荒戸屋は、番頭である藤助(田口主将)を使って、辰次に荒斗屋に力を貸すよう金を渡そうとするが、魂胆を見抜かれてあっさりと断られてしまう。
御湯樽奉行である風見広之進(真実一路)が御汲湯を無事に送り届けるために江戸からやって来た。風見は福の湯の湯釜を検分して申し分ないとし、それを聞いたおりえも安堵するのだった。しかし、続く担ぎ手の診察で、医師から流行り病の者がいると言われてしまう。流行り病と診断された人足・熊五郎(天乃大介)によると、辰次にそそのかされて担ぎ手に手を挙げたという。おりえは怒り心頭で辰次の元へ行き詰め寄るが、辰次はそんなことはしていないと言う。辰次は荒斗屋の仕業だと気づき、荒斗屋へ駆け込むと、荒斗屋が呼んだ役人に追われ怪我を負ってしまう。しかし、助三郎、格之進、弥七(内藤剛志)に助けられ、なんとか福の湯へと逃げ込むのだった。
寝込む辰次を、おりえはかいがいしく看病していた。そんなおりえに、老公が辰次との間柄を尋ねると、幼いころの話や辰次の父親のことを話すのだった。辰次の父親は、昔、奥の年寄りに辰次を助けてもらって以来、大奥のために働くといって御汲湯の担ぎ手になったのだった。そして、御汲湯を運ぶ途中に辰次の父親に何があったのかを話していると、途中で気づき話を聞いていた辰次の泣き声が聞こえてきた。辰次は今日までの自分行いをおりえに詫び、二人は手を取り合うのだった。
その頃、庄野の元に虚空夢幻斎(大沢樹生)が現れていた。夢幻斎は庄野に、辰次の居場所を教える代わりに老公を亡き者にするよう言い姿を消した。辰次の居場所がわかった庄野は、配下の者を連れて福の湯へと向かうと、そこには老公一行が待ち受けており、お娟(由美かおる)が庄野の屋敷の納屋から助け出した熊五郎により、庄野と荒戸屋の悪事が公けとなるのだった。
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