ストーリー
柳沢吉保(石橋蓮司)の陰謀を阻止するため、水戸老公(里見浩太朗)一行は、海路を薩摩へと向かっていた。船に同乗していた東条隼斗(市瀬秀和)は老公に剣術の師匠・鉄斎(大林丈史)への思いと無幻斎(大沢樹生)への敵討ちの決意を語るのだった。
薩摩に着いた一行は柳沢を警戒し、しばらく様子をみることに。一方、隼斗は鉄斎の娘・三春(寺田有希)と再会し、三春が城内の侍女たちに武芸を教えながら、父の死の真相を暴こうと秘かに城内の事情を探っていること知り、危険であると制するのだった。
隼斗と同じく鉄斎の弟子で、薩摩藩の御用人を務める宮坂栄二郎(新田純一)も三春の思いつめた様子を見て、敵討ちを諦めるように言う。そして自分と一緒になって穏やかに暮らそうと話すが、三春はきっぱりと断るのだった。三春と宮坂の様子を見ていた侍女の浪乃(松永裕子)は三春の気持ちを察して声をかけ、二人は打ち解ける。その夜、初めての見回りで心細いと言う浪乃に付き添った三春は、奥の書院で城代家老・尾山十太夫(若林豪)と無幻斎が密談している様子を目にしたのだった。翌朝、書院で見たことを宮坂に相談したが、宮坂は自分が解決するので他言しないように言う。
 鉄斎の道場では一人で稽古に励む隼斗に助三郎と格之進が相手になると申し出た。隼斗は無幻斎との対決に備え剣の技を磨くのだった。そして老公に心を許した隼斗は、三春が無鉄砲な真似をしないか心配であることを明かすと、老公は侍女の中にお娟(由美かおる)を忍び込ませたのだった。
 城を見回りしていた浪乃はまたもや書院に明かりがついているのに気づき、こっそりと中の様子を窺うと、宮坂が尾山に三春が書院を覗いていたことを知らせ、二人は三春を亡き者にしようと企てていたのだった。その場を離れようとした波乃は、宮坂の配下に気づかれ連れ去られ、命を奪われてしまうのだった。
 尾山は薩摩にやってきた大商人・堂島の大尽と密かに会った。堂島の大尽の正体は大舟屋長兵衛(松方弘樹)。尾山は長兵衛から潤沢な支度金をもらい、琉球貿易を思いのままにして異国の品を買い付けて長兵衛の元へと送る約束をしたのだった。
 宮坂に呼び出された三春は、宮坂の配下の者に襲われる。しかしそこへ、弥七(内藤剛志)から知らせを受けた老公たちと隼斗が駆けつけ三春は事なきを得た。老公は鉄斎の死と尾山が関係していたという証拠はないかと思い、三春に鉄斎から言い遺されたことがないか尋ねた。すると、もしものことがあった場合は三春が信用できる人に頼んで慈限寺に納めた鉄斎の愛刀の封印を斬るよう言われたという。
一行は急いで慈限寺に行き、隼斗がその封印を切った。老公が封印をしていた紙を開くと、そこには鉄斎の死の真相が記されてあった。そして三春は老公に尾山と無幻斎の密談で耳にした「堂島の大尽が鹿児島に入った」という言葉を伝えた。それを聞いた老公は、長兵衛が裏で一連の事件の糸を操っていることに気づくのだった。すると八兵衛(林家三平)から、長兵衛が老公に会いたがっているとの知らせが入る。
長兵衛と向かい合った老公。長兵衛は琉球貿易を思いのままにすることは、開国して国を豊かにすることであると大義を説くが、老公は手段を選ばずに計画をすすめてきた長兵衛のやり方を非難し、薩摩から手を引き大坂へ帰るよう言うのだった。
 老公一行と隼人が尾山の元へと行くと、そこには長兵衛の命で尾山を狙う無幻斎がいた。鍛錬をつんだ隼斗は無幻斎と対峙し、その術を破り目的を果たした。そこへ江戸から江戸家老・町田勘解由(小沢象)が駆けつけ、尾山の今までの悪事は明るみになるのだった。
一方、大阪へと帰る長兵衛の乗った船が突然爆発する。それは柳沢が自分をないがしろにしていた長兵衛への復讐だった。老公は、江戸からはじまった長きにわたる今回の騒動を収め、晴れ晴れとした心持で帰途についたのだった。
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