放送日:10月13日 (月・祝)

水戸光圀(里見浩太朗)は、西山荘で大日本史編纂を進めていた。水戸藩の元家老・山野辺兵庫(長門裕之)とその孫・早月(磯山さやか)が老公の身の回りのお世話をしているが、口うるさい兵庫に助三郎(原田龍二)と格之進(合田雅吏)はうんざりしていた。
いつもは元気な早月だがこの頃表情が冴えない。老公たちが心配して声をかけると、早月は江戸に将来を誓った人がいると告白した。早月に縁談話を持ってきた助三郎の母・静枝(池内淳子)もその場に居合わせたみんなも驚いたのだった。

早月の思い人は橋場大二郎(徳重聡)という旗本の二男で、早月が数ヶ月前に江戸でごろつきにからまれていたところを助けてくれた人であった。早月と大二郎は互いの身の上話などをしながら恋心を深めていき、早月が水戸に戻る際に将来一緒になる約束を交わしたのだった。しかし、兵庫はこれを認めようとはしなかった。そこへ大二郎から早月に手紙が届いた。だがその内容は自分のことは忘れてほしいという意外な言葉が綴られていたのだった。納得できない早月は、大二郎の真意を確かめるため、お娟(由美かおる)、新助(松井天斗)と共に江戸へ向かった。

その頃、江戸にいる大二郎は兄の身に危険が迫っていると感じ、赤鞘組(あかざやぐみ)という無頼旗本仲間に入り、その真相を探っていた。大二郎の兄である橋場善明(篠塚勝)は、重職である長崎奉行の後任に任命されていた。当初後任は赤鞘組の大将である黒沼十兵衛(藤堂新二)であったとの噂もあった。大二郎は不慮の事故でなくなった前任者が黒沼によって殺されたのではないかと疑い、兄のことが心配になったのだった。しかし黒沼の近辺を探っていることに気づかれ、捕らわれの身になってしまった。

黒沼は吉原一の花魁・高尾太夫(純名りさ)を是が非でも身請けしようと無法を繰り返していた。嫌がる高尾を吉原の男衆がかくまうと、黒沼は逆恨みし、赤鞘組は江戸で大暴れするようになる。そしてついには、高尾が身を隠していた別邸に火をつけたのだった。吉原に潜入していた格は赤鞘組から高尾を守り、高尾から黒沼の悪事を聞き出した。一方、風車の弥七(内藤剛志)も調べを進めていた。

江戸城では、徳川綱吉(中村繁之)の生母・桂昌院(岩崎加根子)が怪しい祈祷僧・隆光(麿赤兒)に心酔し、幕府に不気味な陰を落としていた。隆光は老中の柳沢吉保(石橋蓮司)と昵懇の仲である。そして吉保は、隆光と手を組んで幕政を我がものにしようと野心を抱いていた。そんな隆光に、大日本史の経過を持って登城した老公は不信感を抱いたのだった。長崎では、吉保の息のかかった奉行の永井と寺田屋(石井愃一)が密貿易を行っており、不正な金が吉保と隆光に流れていた。悪事の因縁は深く、寺田屋は黒沼ともつながっていたのだった。

その頃、度重なる赤鞘組の挑発に吉原の男衆はついに対決する覚悟を決めた。老公は男衆たちの固い意志を聞いて立ち上がり、共に黒沼の屋敷へと乗り込んだ。助けられた大二郎も助、格と共に応戦した。老公一行の助けで吉原は平穏を取り戻し、黒沼をはじめとする赤鞘組は裁きをうけることとなった。今回の事件で掴んだ長崎での密貿易の真相を探るべく、老公一行は早月とともに長崎へと旅立ったのだった。

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