老公一行は、大店陸奥屋へ輿入れする花嫁行列に目を奪われる。主人の利平は、店を息子に譲り余生を楽しもうとした矢先、妻の志津から離縁を迫られる。志津は年老いた母に孝行したいためと言うが、その気持ちは利平に伝わらなかった。志津は去り、利平は失意に沈む。一方、陸奥屋の持つ藩御用達の看板を狙う田島屋は、代官の後盾を得て、献上品の眠る陸奥屋の倉庫に火を放つ！