No.3  新世紀へ…~Epilogue

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原口さんが映画に関わったのっていつ頃からですか?
プロフィールでは「帝都物語」というふうになってますけど。

一番最初?商業映画で?今やってることでクレジットされたのは…
昔ね、 クレジットってこんなにまめに出なかったのよ。
エンドロールあってもあんまり細かく助手さんまでとかは出なかった。
一番最初商業映画でって言うと「爆裂都市」になるのかな。いわゆる邦画の商業映画ではね。
あれも半分自主映画みたいなもんだったけど。
爆裂組は比較的みんなしぶとく生き残ってるんだよね。
坂本さんとか松岡さんとかみんな監督になったでしょ。尾形さんとかね。
石井監督って僕より一世代前の神様なんですよ。僕が大学入る前ぐらいの。
だって石井さんと、長崎さん、森田さんあたりが自主映画でけっこう…かなり前の前の前の、
どれぐらい前かわかんないけど、若手のホープって言われてて。
うちらの頃がだから、石井さんとか山川直樹さんとかね。
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そういう意味では石井組ってやっぱりすごかったんですね。
当時はね。あとPFFで…自主映画があの頃すごい盛んだったから。
今関明男さんとか。手塚のマコちゃんもそうだけど。山本正樹さんとかね。
じゃあ「爆裂都市」が原口さんの商業映画のデビュー?
やっぱ「爆裂」からかな。一応僕の場合数えるときは。
プロフィール的に「帝都物語」になってるっていうのは…。
メジャーで大作はじめてやったのは「帝都物語」かな。
その前もちょこちょこ「テラ戦士BOY」とか、 なんかアイドル映画とかやったりしてたんだけどね。
それでやってる中で「ミカドロイド」が?
「ミカドロイド」はもう、10年ぐらい前だけど。
監督は自分からやりますって形に…?
いや?なんか企画立ててて、で、じゃあ自分でやってみようかなあみたいな。
あんまり監督指向ないんですよ、僕。在学中の映研でも一本も撮ったことないし。
和光大学って所内に映画団体が3つか4つあったんだよね。 僕のあとぐらいにはまた増えたらしいんだけど。
僕はいわゆる、一応和光大学の正規の映画団体に所属してたんだけど。
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そのサークルって「戦争の犬たち」とかを撮ったっていうところですか?
「戦争の犬たち」には僕担ぎ出されましたよ。千葉の九十九里の方まで行ったり。
あれけっこう好きですよ、僕。
その前に「特攻仁侠自衛隊」とか、「実録卵運搬人」とかね、変な映画が。
並木座がお金出して作ったやつね、「戦争の犬たち」って。
そうです、そうです。けっこうあの時期和光の映研って、いろいろ映画作ってたみたいで。
漫研にも「実写版ルパン」があるっていう噂があったり。

ああ、あるよ。僕最初、漫画研究部にいたんですよ。
そうなんですか?僕も漫研出身なんですよ。
僕最初、学校入ってオリエンテーションの時にひっかかってひきずりこまれて。
でもなんか映画もやろうとも思ってたんだけど、しょうがないから入って。
で、2年から映研に行ったんだけど。漫研も映画撮ってたんですよ。
「実写版ルパン」も、もちろん見たことありますよ、僕。
世代的には原口さんの前になるんですか?
えっとね、僕の前に先輩達が撮ってたのがその「ルパン」で。
詳しい内容は僕も見てないんでわかんないんですけど、
コミックマーケット開催当初の頃に上映会やったらしいっていう、
和光大学漫研の部室の床下に今もそれがあるらしいっていう。
だからそれがあるらしいっていう噂だけが代々引き継がれてて、見たことはないんですよ。

オッス、オッスって言う先輩がいて、その人が作った。あるんですよ、そういう映画が。
うちの大学で作ったものが、オタクの中だけですけど、
どうもメジャー作品として発表されたらしいっていう。
そういう意味で、伝統ある漫研だっていう話を聞かされたりとか。
僕らよりももっと上の世代だと上映会がかなり頻繁に行われたっていう噂なんですけど。

まあ、野辺さんとかの世代だよね。
野辺さんって「のぞみウィッチーズ」っていう漫画でデビューした。
俺らの頃の漫研の部長だった人なんだよね。
あ、そうなんですか?ゼロさんと野辺さんだとどっちが上なんですかね?
ゼロは僕と同期なんだよ。
え?同期なんですか?今ゼロさんと一緒にやってるんですよ、造形を。
ワンフェスの出展とかを一緒にやってて。

ゼロはだからよーく知ってますよ。
なんでゼロさんっていうんですかね?
サトウユウっていうんだけど。なんでゼロなんだろうね?
アニメ作ったりなんかしてたんだよね、彼も。…ゼロ元気?(笑)
カラオケに行くとずーっと古いアニメと特撮の歌を歌ってますよ。
ゼロなんかはね、漫研の俺らの世代では一番有望株だったんだよね。
けっこうデビューしたのも早かったしね。
寺沢武一さんのところでずっとアシスタントやってたでしょ、「コブラ」の頃ね。
僕はもう、1年だけだから。2年からは映研に。1年目は漫研にいたんだけど、
ほとんど川本プロにいってたから、学校行ってないんだよね。
学校にいると珍しがられたりなんかしたぐらい。
じゃあそのずっと下に岩明均さんがくるわけですか?
そうね、岩明なんかはだいぶん下だよね、もうね。
僕が入学したときはもう卒業されてて、ちょっと上の先輩ぐらいだったんですよ。
映画にいったのは、香川まさひとって脚本書いてるのが…池田敏春さんの脚本書いたりとか。
「鶴川どどんぱ娘」とか撮ってたんだけどね。香川のけんちゃんも漫研出身だよね。
和光ってけっこうすごい人脈ですよね。
岩明が一番出世株じゃない?あと、野辺さんも一時期ずっとねえ?
でゼロもけっこう早かったんだよね、デビューしたの。ゼロはちょっと方向が変わってったけど。
ゼロは模型雑誌とかでずっとやってたでしょ?今もやってるんだ?
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連載は終わっちゃいました。「モデルグラフィックス」でずっと連載してて。
そんな変なのばっかしいるよね(笑)。
映画評論家で三留まゆみっているでしょ?まゆみは俺なんかと同期だし。
あ、そうなんですか?
あれも映研なんですよ。
和光ってけっこう出身者で有名になった方多いですけど、あんまりつるまないっていうか、
つきあいがあんまり仕事に反映しないっていうか、名前が出ないですよね?

なんかそのコネとかそういうのは…もともと大学にいるときから部活は部活で、
学校は学校で行くんだけれども、自分で勝手に生計たてたりするようなのが多かったんで…。
けっこうそういう意味ではあんまりつるまないね。ゼロなんかもう何年も会ってないもん。
たまーに忘れたころに電話かかってきたりなんかして。
夏のワンフェスなんかには原口さんも行かれたんですよね?
うん。うちに今、伊藤っているんだけど、そいつが毎年お店出すんで、
売り子の手伝いなんかすんのね(笑)。
ここんとこずっとゼロさんもワンフェスには出てますよ。
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あ、そうなんだ。あそこなんだかほら、気分悪くなるくらい人がいるじゃない。
あと海洋堂っていうガレージキットのメーカーが「ガメラ」の商品出したりとかしてるのね。
で、今回フルタの食玩で妖怪の人形をやってて…
あの墨絵バージョンがあるじゃないですか。あれがなんとか全部手に入らないかなって今…。
でも300円なんてすごいですよね。

いや、素晴らしいよね。あんなのが300円なんてもう…ねえ。
ロフトの時のお話だと、大阪の方では
その食玩に「さくや」のシールが貼られてということでしたけど。

ああそれは後でね(笑)。公開の時に。なんか映画館で配ったりしたみたい。 初日先着2000名に配ったみたいだけど。
こないだのワンフェスのときは一応 「さくや」のポスター貼ったり番宣もしてくれたんですよ。
あの人形、手に入りませんかね?
俺はちょっとその…実は酒井監督ほどまめにそういうマニアショップとか行かないんだよね。
けっこうね、物欲が比較的うすいほうなんで。
昔50円で4つ付いてくる妖怪のプラモがあったんですよ。それがすごい好きで…。
プラモデルのでしょ?まだ持ってるけどね。
持ってるんですか?
持ってますよ。
箱絵がすごい好きで。南部さんだったかな…?
箱絵もね、その当時のやつって、一回出すでしょ。
でまた箱絵だけ替えてとか、いろいろあるんですよ。奥が深くなっちゃうけど(笑)。
あれが好きでよく買ってたんですよね。だからそれ以来ですよ。
じゃあ比較的、物欲というかはうすいんだね。
うすいですね。
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僕もけっこうね、集めるんだけど、酒井監督ほどじゃないなあ。
酒井監督はすごいんですか?
もーう!こないだだってワンフェス来たもん。
前の日シゲの手伝いに行くかどうしようかなって、まためんどくさいなって(笑)
そしたら、携帯鳴って「酒井だけど、原口ちゃん明日どうすんの?」なんて(笑)。
で、監督初めてだっていうんで、あれけっこう入るのに大変なんですよね。
入るだけで1時間ぐらいかかったりとか。
そうですよね結構人来てますよね
うん。だって一日で5、6万人。酒井さんはそれで目録を見てて、
「ネズミ男のあれがここに売ってる」とか、「気球爆弾が…」とかっていうのを調べて 大阪から電話かけてきたの。
でも初めてだからっていうんで、しょうがないから行ってさあ。
一応VIP扱いだから、窓口行って並んでる列を横目に酒井さん入れてあげて(笑)。
で、駆けてくようにしてその風船爆弾の所に行ったらもう売り切れてたんだよね。
でけっこうショックうけてたりしてさあ(笑)。
風船爆弾ってどういうものなんですか?
知らない。なんかこんなこんなふうな(手で丸い形を作って)模型だったよ、なんか。
なんでこんなの欲しいんだろうっていう。それで幅が広いんだよね、欲しがるものの。
で、妖怪物は一応俺がここにあるよって言って、ああこんなのもあるんかって。
お店の人に「こっからここまで」って言って(笑)。
5、6万円ぐらい使ってたからなあ、なんだかんだで。
すごい、大名買いですね(笑)。結局監督って何マニアなんでしょうね?
妖怪、水木、それからミリタリー、アニメ…なんか知らないけど、えらい幅がひろいんだよ。
ほんとに好きなんですね。
俺もなんかちょっといいなとか思ったら買ったりはするけど、
あんまりさほど…まあ妖怪のものとかはね、買ったりするけど。
けっこうあげてますよ、僕も。水木物とか。
何を持ってたんですか?
「百目ガンマ」のこんな大きいガレージキットの初期の頃に出た、
けっこう有名なものらしいんだけど。それありますよって言ったら、「ええなあっ…」て(笑)。
で、「どうぞ」って、「怪」やってるときかなにかに。
神田とかのマニアショップとか行くと8万とかするんだよ。
だから金に困ったら売ろうかなとか思ってたんだけど。だけど欲しがる人がいるから、
「どうぞ」なんつって。あんまり水木物は集めてないんだよね。
なまじっか手出すと大変そうだから、あれは。
新東宝のなんかもすごいらしいですよ。今、いくらぐらいになるんでしょうね?
「東海道四谷怪談」なんか今出たら15万とか20万とか。
そんなにするんですか?
する、する。台本が1冊よ、だって。
こないだ円谷さんが使ってた「ゴジラ」の台本が売りに出るとかって大騒ぎになって。
誰がそういうの出すんでしょうね?
わかんないけど、撮影関係の人か誰か、それか当時監督がいらなくなっちゃったかなんだかで
誰かが持ってたのを売りに出したんじゃない?で、「原口どうしようっ…」て相談されて。
俺は別にいらないんだけど。(笑)
でも円谷さんの書き込みがしてあったりとか当然するわけでしょう、
それ幾らで出るんですかって言ったら、500万って言ってた。
ええー?
知り合いが買ったんだけどね、それね。
買ったんですか?500万で?うわー。大事にしよう、いろいろなもの。
これがね、高くなるものと全然ならないものが(笑)。
同じ古くても全然値が上がらないものがあるわけ。
しかし500万…わからないな。その価値…。
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いや、だからもうそういうふうになっちゃってるから。
いや、例えば、直筆の絵コンテとかだったらそうなのかなって思いますけど…。
それは、円谷英二の自分の万年筆かなんかで書き込みがしてあるだけでしょ。
でも、大変なことなんですよ。
やっぱり円谷ブランドが強いんですかね?
いや、昭和29年の「ゴジラ」っていう映画がそれだけの映画なんでしょ。
「キングコング」とか、わかんないけど「風とともに去りぬ」みたいなんじゃないの、だから。
まあ、好きな映画に関わるもので、二度と出てこないことがわかってて、
自由になるお金があってっていう条件付きなら、僕も結構欲しいものがありますけどね。
100万、200万出せるようになりたいなーっていうぐらい(笑)。
でも同じ円谷でも大映でやった「幽霊列車」とか安いんでしょうね、きっと。

まあ、だいぶん落ちるかもしれないけど、
でも、円谷英二が使った本っていうのはこの世に一冊しかないわけだから。
おぎん人形欲しがっている人が、関係者に大勢いるっていうのも聞きましたけど?
おぎん人形欲しがる人いますよ。
ああ、ここにあるじゃないですか(笑)。これが噂の変形バージョンですか?
そうです。いずれきっとベアリングを取り外すことになると思うんですけど。
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どうなるんですか?
ベアリング外したらもうバラバラだよね。でもそういう価値みたいなもの、 けっこう怖いものがありますよ。
この人形とか撮影で作るときは一品一品、 職人さんが映画の為だけに作るから、けっこう映画のものってなんでも高いんですよ。
それはもうしょうがないんだけど、その一般の希少価値みたいな意味で プレミアの付いた値段っていうのは、ちょっと違いますよね。
これもいつかそういう伝説になるんですかね?なって欲しいな。
それは「怪」っていう作品や「さくや」っていう作品によるんじゃないかなあ。(笑)
わかんないけど。「そんなのもあったよね〜」なんて言って、
台本なんかも「千円か〜」なんていうぐらいが関の山かもしれない、ひょっとすると。
「怪」とか「さくや」なんか。
でもそれこそ原口さんやったのとか、可能性あるんですよね?何十年後かに。箱に入って。
や、そりゃ、流れればね。その…500万だかで円谷英二の台本買ったさるお方が 「ガメラ」やった時の俺の台本を欲しがるわけ。
きったない、はじっこにそば屋の出前の電話番号が書いてあったりするようなやつを。
なんでそんなのが欲しいんですか?って言ったら、やっぱりそれは
「怪獣ここん所こうしようっかな〜」なんて絵が書いてあったりするわけよ、下手な。
それとか材料の計算した金額とかそんなの書いてあるわけよ。
それがなんか、「これが貴重なんですよ〜」なんて言われて(笑)。
それは監督とかそういう人のはそうでしょうけど、僕なんかタクシーの電話番号と
出前の電話番号しか書かないですよね、台本なんて。

いやだから作品によっては、全然書き込みしてないやつだって、高いのは高いんですよ。
だって「東海道四谷怪談」なんて書き込みのないただの台本だよ。今15万くらい。 中川信男監督が使った本だったりするやつ。
だから平気で今100万、200万いくでしょう、きっと。
っていうことは100万200万出しても欲しいって人がいるわけだから。
僕かなり「さくや」の台本欲しいっていうのはあったりはしますけど。
「さくや」の台本あんましないんだよね〜。あんまり刷ってないんですよ、あれ。
京都でもそんなになかったですよね?
じゃあ、古本屋で見つけたら早めに買っとかないと、値段が上がりますね。

出たらもう。ただその後値段が上がるかどうかは知りませんよ。
そろそろ最後の質問が…。
原口さんはこの先こういう時代劇映画が、
こうなって欲しいというヴィジョンとか指向性みたいなものはお持ちですか?

まあ、あって当たり前みたいな状況が作り手としては楽でいいんだけど…。
わかんないけど、逆輸入をそろそろ考えたほうが絶対いいよね。
だから作る時に、すごいコアな時代劇好きな人との溝が僕はちょっとあるんだけど、 コアな時代劇もちろん好きなんだけど、
でもコアな時代劇だけでは 一般の人はもう見てくれなくなっちゃってる事はかなりいなめないと思うんですよ。
もう少し活劇で、エンタテイメントにして、日本人の技術とか伝統を用いないとできない っていうものを海外に持っていって、







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「そこそこ面白いじゃない?」ってなった時に、なんか再生が始まるような気がするんだけど。
だからあんまり、活劇とか見やすいもの…今、ゲームとか漫画とかではいくらでもあるわけだから。
そっちの方向をもっとやったほうがいいんだけど、なかなか映画はゲームとか
その二次元の絵に肉薄するもの、ましてや限られた予算で…そこがね、厳しいところだけど。
なんかそういう方向性って一番時代劇にとっては好ましいんじゃないかなって思うんだけど。
「どら平太」がね、何億も稼いだり、「御法度」が何十億も稼いだりすれば、
そんなことしなくてもいいのかもしれないけど。
逆輸入って意味で言えば、「ブレイド」けっこうおもしろかったですね。
あれはいいよね。ちょっと中盤からたるいなって思う感じはあるけど。
あれね、気になったのが、ずっと左手が上になってるんですよね、見ると。
「パルプフィクション」でもブルースウィルス逆に持ってますしね。

でも外人がやってるんだからいいんじゃない?
もっと見る人が「時代劇ってかっこいいな」っていうふうに思うための逆輸入っていう感じですか?
うん、なんかそっちの方が大事だと思うけどね。
もちろんほら、きちんとしてるほうがいいんだろうけど、ただそれはきちんと出来るかどうかは
京都で撮ればそんなに問題ないわけじゃない。京都のスタッフがいれば。
そのへんはやっぱり京都が一番の土台になってますか?
ただ活劇でいいもの、十分目を楽しませるものっていうのは、予算がかかるんでね、
やっぱりそれは。 難しいとこですよね、それはね。
だからほんとは「マトリックス」ってすごいんだなって思うのは、
面白い映画かどうかはわからない感じが僕はあるんだけど。
映画はまだ全部見てないんですよ、「マトリックス」って。でもビジュアルだけを見てると、
あれだけで見に行こうってお客さんが思うってことがすごいんであって…
「見てみると、内容いいよ」って言ってももうみんな見に行かないんだよね、きっとね、今は。
そうですね。見に行くきっかけがなんであっても見ると面白いっていうふうな盛り上げ方を…。
しないと。興味を持たせるとか。だから又市がああいう装束で立ってるみたいなのが
カッコイイと思って見に行く気になるとか、
「さくや」だったら安藤が刀構えてこっち睨んでるみたいな、お姉ちゃんが刀構えてるみたいのが、
「マトリックス」の映像でお客さんが見に行こうっていう気になる代わりみたいな。
お金ないからね(笑)。でもそっから先はさらに厳しいよね、もっと内容が伴わないと。
けっこう今の人たちは贅沢にできてるから。
かと思うと子供たちは意外でさ、 「さくや」なんかだとカラカサとか、
ローテクで安っぽく撮ってるとこの方が子供には人気あるのね。リサーチ取ると。
一番人気あったのはカラカサなんですか?
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妖怪でカラカサとか、あそこのシークエンス自体が人気がある、子供には。
化け地蔵とか。半日ぐらいで撮った、お金のかかってないとこが。
あいつらにとってはCGかどうかはあんまり関係ないけど、きっとCGとか、
ゲームも毎日やってるんだろうし、当たり前なんでしょ、きっと。
ここまでなんか安っぽいローテクなものは見たことがないっていうのと、
あとお化けっていうのが素朴に持ってる魅力みたいのは、子供の方が気がついてるみたいで。
「さくや」はあんまり、もちろんデジタルのカットって僕の映画の場合グレードは
決して悪くないと思うんですけどね、映画の中でもすごい効果は出てるし。
でも子供たちがあそこが一番いいって言うのって、ちょっと大事なヒントかもしれない。
現代劇であれをやったらバカみたいだけどね、きっとね。
時代劇だからこそ、ですか?
時代劇本編の作り自体が、時代劇ってやっぱりどこまで行っても作り事なわけだから、
そういう中でああいうお化けっていうのが存在し得る感じがあるのかなあ、わかんないけど。
そんなこと言ったらさ、気分は「ラビリンス」とか「ダーククリスタル」みたいな映画を
作ってるような気分なんだけどね。何言ってんのって感じだけど(笑)。
あそこまで世界観作れるって夢のような…ケタ違いだからねえ。ピアノ線でつるしたり飛ばしたり、
火の玉もピアノ線でつっちゃいマースみたいな。
俺とかゼロとかの世代はまだそういうのが許容できるっていうか、当たり前みたいな気分が
どっかにあるでしょ、やっぱり特撮世代だから。でも、今の子には通用しないよって
さんざん言われたんだけど、通用するもしないもだって、お金ないんだからしょうがないじゃない。
ピアノ線で吊るしたりとかってすると、当然その吊るされてるものの重量とかが
画の中に現れちゃうじゃないですか。

実体感は映っちゃうからね。
だから逆にCGなんかだと苦労してる様なことが苦労しなくても済むとか。
苦労しなくても重さはそこにあるみたいな。

だからそれは、どこの部分を良しとするのかっていうのと、
許容範囲が見る側にどれくらいあるのか。

















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これだって(化け猫)着ぐるみだからね、なんだかんだ言ったって。
セット狭いからヒキジリ撮れなくって足下まで映りません、みたいな。
でもまあ、これじゃあCGで作ったらもっとすごいかどうかはね。それ以前に
「さくや」の場合はそういうのも含めてCGの分量はあれだって予算オーバーしちゃってて。
キャパシティの中でもかなりパンパンなわけだから。
最初っから富士山と、馬が切られて骨になるところで、メインはもう富士山だけ
CGっていう考え方だったから。だからいわゆるフルCG見たいなカットって
「さくや」ではあの馬と富士山ぐらいだからね。予算的にはやっぱり、ねえ?
きついものがありまんがな。
そのへんはこう、スタッフの犠牲の元に(笑)成り立ってるっていう。
あれがやっぱり、子供たちが見てどこの部分にちょっとこう、心くすぐられるのか?
みたいなのは考えて作んないと。予算の問題もあって森のシーンは、
ああいうふうに撮った部分もあるんだけど、あれは撮りっきりで良かったなって思う。
あれが子供に評判がいいっていうのはね、子供って言っても何歳から何歳とか
細かく分ければあるだろうけど、やっぱり低学年層、幼児層にはあれは人気あるんですよ。
カサの絵とか、お母さんが手紙くれた中に絵が入ってたりとかさ。
いろいろ送ってくれるんだけど、だいたいあそこのお化けの絵ばっかり描いて送ってくるわけ。
そっか。やっぱり「さくや」はあそこなんですか。
「さくや」ってそういう映画なんですよね、きっとね。それは自分としては不本意ではない。
子供向けの映画のつもりで作ってるから。
でもああいうシーンって今までの大映のシリーズにはなかったですよね?
妖怪が楽しくやってるっていうのは。
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いや、でも、「妖怪大戦争」で最後になんかこう…みんながこう。
ああ、最後、喜んでるところでしたっけ?
もっと、ナイターで素敵だけどね。あそこは一応唯一明るいシーンにしなきゃいけなかったんで、
ちょっとデイ扱いにしちゃったんだけど。
僕もあのシーンが一番好きなんですよね。幼児と一緒なのかな(笑)。
まあでも「さくや」って、そういうふうに見てもらえるのが自分の中では
一番いいと思ってるんだけどね。どう見たって
だってそんなすごそうな難しい映画なわけないじゃん、ポスター見たって。
理屈抜きの面白さみたいなものが重要ってことですか?
理屈はあるべきところにはあったほうがいいとは思うんだけど。
マニアがマニアのために作る作品が今、特撮系とかアニメとかはそっちの方向に傾きかけてるから。
採算取るとやっぱり次の世代は育たないだろうね。
事前に情報が必要な作品よりも、もっとファーストインプレッションで素直に入っていける、
まっすぐな作品がってことですか?

中学生、高校生ぐらいから「さくや」って見てて「ちょっとつらいな」って思われるのは
ある程度覚悟してるところが。「ちょっと恥ずかしいよな、これ見んの」っていう。
中学、高校ってやっぱりちょっとイッパシな気になるじゃない。自分もそうだったから。
やっぱり中学、高校の頃「ゴジラVSメガロ」とか見に行くの恥ずかしかったもんねえ。
自分は好きで見る気はあったんだけど。で、しょうがないから親戚のガキ連れてってさあ、
見せてやるんだみたいな顔して自分が見に行くみたいな感じってあったんだけど。
「さくや」ってどっちかっていうとそんな感じだよね。
だから幼稚園とか、小学校低学年が見て「面白かった」みたいなあたりが
着地点としては大事なところっていうか。今欲張り方としては、子供からおじいちゃんまで
みんなが面白かったっていう、「トトロ」みたいなのを目指したいのはわかるんだけどね。
そうやって幼稚園児が見て、二十歳ぐらいになってこの世界入って、
己の給料の安さを見て、「だまされた〜」って思うでしょうね(笑)。
それで「さくや」が恥ずかしくなった子供たちには「怪」を見ていただいて(笑)。
そんなのが僕らとしては理想的ですけど。

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でも、バランスとしてはそういうことなんですよ。
俺の時はだから…「隠密剣士」って比較的、昔は時代劇のチャンバラは
子供が見るものみたいなところってあったでしょ?
だから比較的「隠密剣士」ってちゃんとした時代劇なんだけど、かなり。
でも、「風の藤丸」とか「伊賀の影丸」とかそんな感じの作品なんですよ。
それがやっぱり「赤影怪人獣」が出てきて、「怪奇大作戦」が終わったあとに 「妖術武芸帳」っていうのがあったんだけど、
ちょっと子供じみてるんだけど ちょっと大人じみてる時代劇みたいな、なんか比較的昔はそういう順番があったんですよね。
「ライオン丸」面白かったなあ。敵で片目の奴がいたんですよ。
タイガージョーでしょ。「キカイダー」で言うところのハカイダーみたいなやつでしょ。
あれがかっこよくて…。
俺らの世代っていろんなのあったんですよね。今、円谷か東映しかないでしょ?子供向けだと。
会社の質を破るような作品って言うのは現状では出てない状態ですよね。
うーん、だからわかんないけど、昔ピープロとか国際放映とか日本現代企画とか、マイナーな会社も作品作ってたからね。
今やっぱり東映で作るものか、円谷で作るものかっていう、もう味がなんか、2種類ぐらいしかないっていう。
特撮業界もこの正月に、この先の明暗が決まると思うけどな、「ゴジラ」の配収で。
結局新しい企画ではなかなか上手くいってないわけでしょ、ここ数年続いてるけど。
やっぱり「ウルトラ」とか「ゴジラ」がコケたときっていうのは 結構この業界あぶないときなんじゃないの。
内容如何に関わらず「ゴジラ」とか「ウルトラマン」は やっぱり見てくれるっていうブランドの強さがあるんで、
それがもうきかなくなってくるっていうのが数字で出ちゃうと、会社はやらないからね。
逆に円谷とか東宝とか東映とか、ああいう大きな会社の方がそういうの引いちゃうとき早いから。
これちょっと赤字しか出ないぞってなるともう、ね。
今日は御忙しいところ、貴重な御話を聞かせていただきまして有難う御座居ました。
         
一つ目小僧 ろくろ首 からかさ

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------------余談---------------------------
言ってたプラモデルってこれじゃない?
そうそうそうそうそう、これです、これです。
これがね、4つで200円だったんですよ。
そうだ、これだ〜。

「これだ〜」って(笑)。
そう、4つで200円。
作りたいでしょう。
いや、この4つをですね、立て掛けておきたいですね、どっかにこう。
4つはちょっと贅沢だねえ、それはねえ(笑)。
でも一つ目小僧だったら、これ一個でよければ差し上げます。
え、いいんですか?
どうぞ。
いただきます、じゃあ。これね、あんまり人気なかったんですよ。
僕ぐらいでしたよこれ、欲しいって買って作ってたの。

作るとどうなるかだけ見せましょうか。
うわー。こっちはなんかアクションが入ってるんですか?これ。
いいえ、これただこう、回るだけですよ。そんな贅沢なこと。
このボタンは何なんですか?
そんな贅沢言っちゃいけませんよ。これはただこう…(一同爆笑)。
自分の部屋がぐちゃぐちゃなんで、今度片づけたらいろいろ見せてあげますよ。
-終わり-  


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